現在岸さんがご使用になっているコルグ製品は?
M3、RADIAS、KORG Legacy Collection、R3、KP2、KP3、KAOSSILATOR、ZERO8ですね。古い製品も入れるともっとあります。
すごく多いですね。では、それぞれの役割について聞かせてください。
はい。まずM3ミュージック・ワークステーションですが、これは僕の中ではPCMシンセの現時点での最高峰だと思っていて。TRITONシリーズと同様の使い勝手ではあるんですが、僕はM3の音色の中ではパッド系、モーション系の音色を使うことが圧倒的に多いですね。僕だけかもですが、なんとなくヨーロッパのテイストを感じるんですよね。ダークで、奥行きがある感じがすごく好きなんです。必殺技、みたいなのあるでしょ、「これは絶対使う!」っていうの。それは、僕だとM3のパッド音色ですね。それから、8マルチ・パッド。これはすごく好き。変態プレイができる(笑)。絶対(両手で演奏できないくらいの)無理なフレーズが作れるから。今までになかったし、あったらいいなと思っていたので、すごく嬉しいです。あとは8スライダーも、各音色のミキサーとして直感的に使えるから便利ですね。
プリセットのプログラムも使われますか?
ガンガン使いますよ!状況によって、たとえばリリースだけを少しいじったりなんかはしますけど、プリセットからすごくいいですから。ピアノの音色、いいですよね。a.b.s.(abingdon boys school)でも使いました。もちろんパッドと一緒に使う(笑)。プリセットだと・・・「Across the Milky Way」っていうコンビですね。
パッドとピアノのコンビネーション音色ですよね(笑)。
はい。エディットして、ユーザー・バンクに入れて使ってます。そうそう、ユーザー・バンクの容量が大きいのもすごく便利ですね。それから、音色のセーブをUSBスティックにできるというのは本当に良いです。
では、アナログ・モデリング・シンセサイザーのRADIASはいかがでしょう?
RADIASは、不思議なサウンドを作るときに使います(笑)。不思議なサウンドというのは、ビビッドなサウンドというか、「ビィーン」とか「ギャーン」とかいう・・・。
岸さんは、アナログ・サウンドにはかなりこだわりをお持ちなようですね。
そうですね。RADIASを手に入れてから一番にしたことは、バンク内を普通じゃないサウンドで満たすことでしたから(笑)。ツマミがあるから、使わなきゃ損というか、やはりフィルター、LFOのツマミは外せませんね。もう、フィルターとLFOのでっかいツマミだけついてればいい(笑)!・・・というのは冗談ですが、LFOのツマミがあそこについているのはいいですよね。RADIASでよく使う音色というと、発振するようなものが多いですね。スペーシーで、ツマミでいじり甲斐があるもの。あとは、(1プログラムが、それぞれ独立してシンセシス可能な4ティンバー構成になっていて)はじめからコンビネーション的に使えるのが、すごくいいですよね。普通のシンセだと、1つのコンビに対して何か変化を加えると、(その音色に使われているティンバー)全部の音がいっぺんに変化してしまう。それが、RADIASではそれぞれのティンバーをプログラムのようにエディットできながら、ひとつのコンビのように使える、というのは、すごく安心です。それから、表にEQのツマミがついているのもいいですね。僕はJFP(JUNK FUNK PUNK)だとわりとノイズ担当だったりするので、手軽に音色にEQがかけられるのはすごく使えます。パラメータをほとんど呼び出さないというのがいいんですよね。単純に見た目もすごく好きです。なので、僕の機材の中でRADIASはテレビ露出度高いです(笑)。a.b.s.でも、PVでまでガンガン見せてます(笑)。鍵盤から外してもかっこいいんですよ、RADIASは。
他に、よく使うのはどのようなところでしょう?
RADIAS Sound Editorも使いますね。音色のセーブに、非常に使い勝手がいいです。僕はもともとアナログ・モデリング・シンセMS2000を持ってて、そこからコルグのアナログ・モデリングにはまった、というのがあります。それから、KORG Legacy Collectionも大好きですよ。
では、KORG Legacy Collectionのお話を聞かせていただけますか?
はい。Legacy Cellの、000番と、あと009番!めちゃくちゃ使ってますよ。使いまくりです。この音色聞いたとき、「ああ、昔こうだった!」って、なんか懐かしかった(笑)。いい意味で、音色がぬるい感じなんですよ。その感じがすごく好き。実は、僕ソフト・シンセは他にもかなり集めたんですよ。でも、結局使うのは4つくらい。その中でも、KORG Legacy Collectionは外せませんね。
ありがとうございます。では、アナログ・モデリング・シンセサイザーということで、R3のお話も聞かせてください。
まずグースネック・マイクがついてますからね、ライブで使える、ということ。RADIASにも素晴らしいボコーダーがついてますけど、「とりあえずやってみよう!」っていう、レコーディングやプリプロのときには、R3のマイクの方が早いんですよね。あとは、データのバリューが見た目でわかるツマミ!これは、コスト・パフォーマンスを考えたらすばらしいですよ。その上、RADIASと同様の音源が採用されていると考えると、断然お買い得ですよね。ルックスもいいしね。あとはね・・・標準鍵盤じゃないですか。これね、実はちょっとしたレコーディングのときのマスター・キーボードになる(笑)。要は、ギターやボーカル・ダビングのときに持ち込む機材をコンパクトに済ませたいっていうと、このサイズで標準鍵盤が非常に嬉しいんですよ。で、暇な時間にボコーダーで遊んだりして(笑)。